
Bybit先物マーチンゲール取引ボットは、従来のマーチンゲール戦略の基本原則に基づいて構築されています。このボットは、市場価格が特定の割合で上昇または下落した時点で自動的に追加注文を出します。先物マーチンゲール取引ボットを作成するには、取引戦略を定義するパラメータの設定が必要であり、それに基づいてボットはその戦略を実行します。この記事では、先物マーチンゲール取引ボットを作成する際のパラメータについて説明します。
注文ウィンドウ
先物マーチンゲール取引ボットを作成するに場合、自動設定モードと手動設定モードのいずれかを選択します。 自動設定モードでは、パラメータが自動的に調整され、過去のデータに基づいてAIが決定した最適な戦略が実行されます。
パラメータ |
説明 |
価格下落率(ロング)または価格上昇率(ショート) |
当初、ロング(またはショート)の注文を出し、その後、市場価格が「価格下落率」(または「価格上昇率」)で指定したパーセントだけ下落(または上昇)した場合、「価格下落率」(または「価格上昇率」)パラメータに基づいて既存のポジションに代わる追加注文が出されます。 たとえば、ロングのマーチンゲール取引ボットの当初参入価格が10,000ドルで、「価格下落率」が1%に設定されていたとします。価格が1%下落して9,900ドルになると、既存ポジションのトリガーが作動し、取引を成立させます。 その後の注文については、平均保有コストに「価格上昇率」または「価格下落率」のパーセントを乗じて注文価格を決定します。 ロングポジションの場合:次の注文価格 = 平均保有コスト × (1 − 下落パーセンテージ) ショートポジションの場合:次の注文価格 = 平均保有コスト × (1 + 上昇パーセンテージ) |
ポジション倍率 |
「ポジション倍率」は、あらかじめ設定された倍率に従って新規注文の注文数量を増加させます。システムは建玉注文コストに基づき、注文証拠金にポジション倍率を乗じることにより、新規注文サイズを計算します。倍率は1~2の範囲で設定可能です。 たとえば、ポジション倍率を1.2に設定した場合、新規ポジションの注文証拠金は、前回の建玉コストに1.2を掛けたものになります。 |
1ラウンドごとの最大追加回数 |
「1ラウンドごとの最大追加回数」とは、1取引ラウンドでポジションを追加できる最大回数です。1ラウンドごとの最大追加回数に達すると、ボットは動き続けますが、新たなポジションは追加されません。実際の追加回数は、利用可能な証拠金によって異なります。 |
1ラウンドごとの利益目標 |
「1ラウンドごとの利益目標」とは、特定の取引ラウンドで達成したいと考える利益目標です。合計投資額に対するパーセンテージで表示されます。利益目標が達成されると、利食注文がトリガーされ、ボットは既存のポジションをすべてキャンセルします。 「ループを有効化」機能が有効になっている場合、ボットは次の取引ラウンドを開始します。そうでない場合、ボットは利益目標達成後に取引を終了します。 |
レバレッジ |
先物マーチンゲール取引ボットの「レバレッジ」は、最大50倍までご利用いただけます。 |
投資額 |
「投資額」は、ボットで投資したいUSDTの額です。システムは、設定されたパラメータに基づいて、ボット作成に必要な最低投資額を決定します。これにより、必要最低額以上の投資が可能になります。投資額が大きくなればなるほど、より大きな注文サイズで注文を出すことができます。 ボットを作成するには、資金調達アカウントに十分な資金(USDT)を保有している必要がありますのでご注意ください。 |
参入価格 |
ボットが作動し始める特定の価格レベル。「参入価格」が指定されていない場合、ボットはその時点の市場価格で直ちに動き始めます。 |
損切り |
「損切り」率とは、初期投資額に対する最大損失額(トレーダーが負担意思を有する最大損失額)の割合を指します。簡単に言えば、(合計損益 ÷ 投資額) ≥ 損切り率の場合、損切りトリガーが作動し、ボットは終了します。損切りパラメータは、現在の取引ラウンドのポジションに損失が発生し、あらかじめ設定したしきい値に達した場合にボットを終了させるのに役立ちます。損切りパラメータは100%を超えることはできません。 |
ループを有効化 |
現在のラウンドが利益目標に達した場合、このトグルボタンで取引ラウンドを継続するかどうかを選択できます。この設定は、ボットがアクティブな状態にある場合でも変更できます。 |
ボット詳細ページ
ボット詳細ページでは、設定したパラメータなど、先物マーチンゲール取引ボットの包括的な情報をご覧いただけます。これらの設定に加え、注意すべき重要な情報も表示されています。
パラメータ |
詳細 |
合計損益 |
「合計損益」は実現損益と未実現損益で構成されています。 損益の計算方法について詳しくは、こちらをご覧ください。 |
参入価格 |
「参入価格」とは、ボット戦略のトリガーが作動する価格を指します。参入価格を設定しなかった場合、参入価格はボット作成時の市場価格となります。 |
現在のポジション |
「現在のポジション」とは、ボットが保有する現在のポジションサイズを意味します。プラスの値はロングポジションを意味し、マイナスの値はショートポジションを意味します。 |
平均保有コスト |
「平均保有コスト」とは、ボットが保有する現在のポジションの平均参入価格を指します。 |
約定待ち注文の証拠金(USDT) |
「約定待ち注文の証拠金(USDT)」とは、約定待ち注文用に確保されている証拠金を意味します。 |
証拠金残高(USDT) |
「証拠金残高(USDT)」とは、ボットで保有している利用可能残高を指します。ポジションの維持と資金調達料の支払いに使用されます。 |
マーク価格 |
「マーク価格」とは、グローバル現物価格指数に資金調達率の減少を加えたものを指します。マーク価格が強制決済価格に達すると、ポジションは強制決済されます。 |
強制決済 価格 |
「強制決済価格」とは、ボットが保有する現在のポジションの強制決済価格を指します。 強制決済価格の算出方法についてさらに詳しくは、USDT無期限契約のクロスマージンモードの強制決済価格の算出をご覧ください。 |
実効レバレッジ |
「実効レバレッジ」とは、現在使用しているレバレッジを指します。 |
純資金調達料 |
「純資金調達料」とは、発生した資金調達料の総額を指します。 |
ボットポジションページ
このページには約定待ち注文のステータスと、現在のラウンドのポジションに関する注文履歴が表示されます。
ボット履歴ページ
ボット履歴ページには、これまでのラウンドの実現損益の詳細が表示されます。「詳細」をクリックすると、各ラウンドの注文履歴と累積手数料が表示されます。

