Bybitは、暗号資産の自動取引機能を備えたワンストッププラットフォームである取引ボットを提供しています。コーディング不要で事前設定済みの各種取引ボットは効果的な取引戦略を備えており、時間の節約やROI(投資収益率)の向上を実現します。取引戦略や市場動向にもよりますが、多くの場合、取引ボットを利用することで安定した利益の確保やリスクの軽減、取引操作の自動化が可能となるため、トレーダーはポジションを常時監視する必要はありません。
こちらの記事では、Bybitが提供する主要な暗号資産取引ボットである、グリッド取引ボット、積立ボット、そして先物マーチンゲールをご紹介します。
グリッド取引ボット、積立ボット、先物マーチンゲールとは?
グリッド取引ボットとは、暗号資産の参照価格を下回る買い注文や、参照価格を上回る売り注文を発注するボットです。これらの売買注文が発生する価格間隔(「グリッド」と呼ばれる)は一定で、決められた価格範囲内で設定することができます。グリッド取引ボットは、価格のボラティリティ、すなわち暗号資産の価格変動が一定範囲内にある状態を利用するよう設計されています。価格が上昇すると、売り注文が実行されるとともに、暗号資産の価格を下回る新たな買い注文が出され、直近で実行された売り注文に実質上取って代わります。同様に、価格が下落すると、買い注文が実行されるとともに、暗号資産の価格を上回る新たな売り注文が出され、直近で実行された買い注文に実質上取って代わります。買い注文と売り注文の価格差(グリッド)から利益が得られます。
積立ボットでは、一度に多額の暗号資産を購入するタイミングをはかるのではなく、一定の間隔で特定の暗号資産を一定金額購入します。積立ボットを利用することで自由度が広がり、取引の頻度や金額を設定できるようになります。つまり、購入頻度を設定することにより、投資戦略とリスク許容度に合った頻度や金額の選択が可能になります。
先物マーチンゲールは、伝統的なマーチンゲール戦略に基づいて構築されており、市場価格が特定のパーセンテージで上昇または下降した際に自動的に追加注文を出し、すべての損失を回復し、最終的に市場が有利に動いた際に利益を上げることを試みます。しかし、その予測不可能な性質を考慮すると、ボットが損失を回復する前にお客様のアカウントが資金不足に陥ったり、ボットの設定が現在の市場の動きに合っていない場合、損失が大きくなる可能性があります。
Bybitが提供する各種取引ボットの違い
ボットの種類 |
先物マーチンゲール | |||
説明 |
いずれかの価格変動方向で一連の売買注文を出すことにより、現物市場における注文の実行条件が設定された取引グリッドを作成することができます。 |
この取引ボットは、無期限契約市場において、現物取引ボットと同様の機能を有します。ロング、ショート、中立の3つのモードがあります。 |
現在の市場価格にかかわらず、一定の間隔および事前に決められた金額で、買い注文を実行します。 |
市場価格が特定の割合で上昇または下降した場合、各ラウンドの利益目標に達するまで、倍率に基づいて追加注文を発注します。各ラウンドの利益目標に達すると、利食い注文が実行され、現在のサイクルが終了します。 |
市場 |
現物市場 |
無期限契約市場 |
現物市場 |
無期限契約市場 |
取引の特徴 |
- 資産を保有し、その価格変動から利益を得られる |
- レバレッジを効かせて利益を拡大するとともに、体系的なアプローチを取ることで、取引の実行や市場機会の活用を図れる |
- 時間をかけて徐々にポジションを増やせる |
- 過去の損失を取り戻し、初期投資以上の利益を確保します。 |
強制決済リスク |
無し |
有り |
無し |
有り |
注文の種類 |
初回注文:成行注文 2回目以降の注文:指値注文 |
初回注文:成行注文 2回目以降の注文:指値注文 |
成行注文 |
最初の注文:成行注文 次の注文:指値注文 最後の注文:利食い成行注文 |
手数料 |
取引ボットは無料でご利用いただけます。ただし、ボットを利用した注文の実行にはすべて取引手数料が発生します。無期限契約取引には資金調達料も発生する点にご留意ください。 詳しくは、Bybitの手数料についてをご覧ください。 | |||
ボット利用のメリット |
1. グリッド取引ボットは、市場において安値での購入と高値での売却を、24時間365日自動で実行しています。これにより、お客様が積極的に取引を管理していない場合でもボットが作動し続けているため、アービトラージ取引の機会を逃すことがありません。 2. グリッド取引ボットを利用することで、管理や制御の取れた取引の実行が可能となり、心理状況が取引に与える影響を最小限に抑えます。 詳しくは、こちらをご覧ください。 |
積立ボットの利用により、最安値での購入を待つことなく、購入コストを抑えることができます。トレーダーが市場変動を予測することは困難です。積立ボットを利用すると、市場のタイミングを見極める必要はなく、常にご希望の暗号資産に投資できます。 詳しくは、こちらをご覧ください。 |
1. 先物マーチンゲールの設定は簡単で、特にAI戦略を使用すると、システムが自動的にボットのパラメーターを設定します。 2. マーチンゲール戦略は、たった1回の勝利で過去の損失を取り戻し、初期投資額から利益を得ることができるため、マーチンゲールボットは、資金を迅速に回収するためのの興味深いツールとなります。 詳細はこちらをご覧ください。 | |
ボット利用のデメリット |
1. グリッド取引ボットは、価格が上限価格または下限価格を超えた場合、一時的に動作を停止します。価格が指定の価格範囲内に戻ると、動作を再開します。 2. グリッド取引戦略では、一定額の資金を確保する必要があるため、資金の利用効率が低下します。お客様が設定したグリッド数が十分ではなく、(間隔の大きな)2点間で価格変動が生じた場合、システムによる自動発注は行われません。 |
市場は一般的に、時間の経過とともに上昇傾向に転じます。そのため、早い段階で多額の資金を投資する方が、段階的に少額を投資するのに比べて、良い結果を得られる可能性が高くなります。 |
1. 先物マーチンゲールはベッティングに基づく手法であり、その結果は予測不可能で市場の状況に左右されるため、より高いリスクを伴います。そのため、より大きな損失を防ぐために、より注意深く監視・管理する必要があります。 2. 先物マーチンゲールを使用する場合、最大50倍のレバレッジを使用することが可能であり、トレーダーの資金が減少している場合は、強制決済がトリガーされる可能性があるため、無期限取引の固有のリスクが増幅される可能性があります。 |
リスク
取引ボットは有益なツールとなり得る一方で、いかなる投資にも固有リスクが存在することを認識する必要があります。取引ボットガイドを熟読し、内容を十分にご理解いただいたうえで、リスク管理の手段を講じ、分別のある取引を行ってください。
取引の開始に先立ち、トレーダーはこのようなリスクを理解し、入念な調査を行う必要があります。入念な調査を行うことにより、十分な情報に基づいた意思決定が可能となり、より効率的に複雑な市場に対処することができます。