ポルカドットとは？
ポルカドットは、Web3 Foundationによって立ち上げられたネットワークプロトコルで、異なるブロックチェーンプラットフォーム間で、トークンはもちろん、任意のデータを転送することができます。ポルカドットはその相互運用性により、クロスチェーンでの計算やレジストリなどを可能にする真のマルチチェーン媒体と言えます。ポルカドットは、複数のブロックチェーンを統一することで、セキュリティ面を妥協することなく、高いスケーラビリティを実現することを目指しています。
ポルカドットのもう1つの目標は、パブリックブロックチェーンとプライベートブロックチェーンの間の通信の迅速化です。ポルカドットの公式サイトでは、「共通のバリデーター集団が複数のブロックチェーンを保護できるようにすることで、これまでになくスケーラブルなエコノミーを提供する」プロトコルであると説明されています。
DOTとは？
DOTはポルカドットネットワークのネイティブトークンです。DOTトークンの最大数はあらかじめ定められていないため、インフレを起こす可能性が内在しています。ただし、インフレ率は変動します。ポルカドットのエコシステムでは、DOTトークンの分割可能な最小単位は「プランク」と呼ばれています。1プランクは0.0000000001 DOTに相当します。
DOTトークンの主な役割は3つあります。
ステーキングによるネットワークのセキュリティと運用の実現
保有者によるネットワークのガバナンスコントロール
ユーザーは、ボンディングにより、ポルカドットにパラチェーンとしてチェーンを接続
ネットワークにステーキングして参加することで、DOTの報酬を得ることができます。トークンのほとんどはネットワーク内のバリデーターに付与され、余った分はポルカドットトレジャリーに分配されます。
DOTの用途
DOTトークンは、ポルカドットネットワークを運用・維持する上で重要な役割を担っています。DOTの最も重要な用途・機能はステーキングです。DOTトークンを所有し、ステーキングしているユーザーは、ネットワークの運営に必要な以下のいずれかの役割を果たし、全員が対価として報酬を受け取ることができます。
主な4つの役割:
バリデーターとしての役割
バリデーターは、パラチェーンブロックのコレーターからのデータを認証することで、リレーチェーンを保護します。
ノミネーターとしての役割
ノミネーターは信頼できるバリデーターを選び、自分がステーキングしたDOTトークンをそのバリデーターに委ねることでリレーチェーンを保護します。よって、ノミネーターは票を分配します。
コレクターとしての役割
コレクターは、様々なユーザーからシャード内取引を収集し、バリデーターが取引の裏付けを行うための証明を作成します。
フィッシャーマンとしての役割
フィッシャーマンは、ネットワークの挙動を俯瞰し、疑わしい挙動があればバリデーターに報告します。
上記の役割に加え、DOTトークンはガバナンスとボンディングでも重要な役割を担っています。
ポルカドットの創業者は誰か？
ポルカドットはGavin Wood博士、Robert Habermeier氏、Peter Czaban氏の3人が創業しました。ポルカドット(DOT)の構想は、イーサリアムの共同創業者で元ＣＴＯのWood博士が2016年にホワイトペーパーで初めて発表しました。
2017年、Wood博士はポルカドットのような分散型ウェブテクノロジーの研究のためにWeb3 Foundationを設立しました。さらに、2015年には、イーサリアムブロックチェーンの元セキュリティ責任者であるJutta Steiner氏とParity Technologiesを共同設立しました。ポルカドットのコア技術については、Parity Technologiesが開発業務の大半を担当しました。
2018年、Parity Technologiesは2つのPoCとポルカドットの最初のパラシェーンを導入しました。その後、2020年5月にポルカドットのβ版がリリースされ、2020年8月にトークンの転送が可能になりました。
ポルカドットのエコシステムの仕組み
ポルカドットのエコシステムでは、3種類のブロックチェーンを作成することができます。
リレーチェーン
ポルカドットのメインブロックチェーンであり、取引が確定するネットワークです。リレーチェーンでは、新しい取引の追加とその検証を分離することで、高速化を図っています。全体として、異なるチェーンネットワーク間でのコンセンサスの形成とセキュリティ機能の共有に役立ちます。
パラチェーン
これはカスタムブロックチェーンであり、リレーチェーンのリソースを使用して取引を検証します。特定のユースケースを持つ、独自のトークンを持つ場合があります。
ブリッジ
ブリッジにより、ポルカドットのネットワークが他のブロックチェーンと通信し、接続することができます。また、中央の取引所を介さずに、異なるブロックチェーン間でトークンや資産の交換ができます。本稿執筆時点（2022年6月14日）では、ポルカドットと他のブロックチェーンとのブリッジがいくつか利用できるようになっています。特に、ポルカドットとビットコインの間のInterlayブリッジはベータテストネットの段階にあり、SnowforkはSnowbridgeという汎用接続を構築しています。
これら3つの要素は、ポルカドットのエコシステムの基礎となっており、ポルカドットが他のブロックチェーンと統合できるようにすることで、複数および異種類のブロックチェーンのためのソリューションを提供しています。
なぜDOTは価値があるのか？
暗号資産であるDOTは、ポルカドットネットワークを運用・維持する上で重要な役割を担っています。DOTの投票とステーキングにより、誰でもネットワークのアップグレードに対して投票することができます。各投票はステーキングしたDOT暗号資産の価値に比例します。
DOTのステーキングによる平均利益は、年10～15％です。ステーキングによる利益だけでなく、ポルカドットは参加者に、新たに発行されたDOTに関する4つのすべての役割を提供しています。要するに、DOTはポルカドットネットワークの機能の基盤として、価値があるのです。
DOTトークンは何枚流通しているのか？
本稿執筆時点（2022年6月14日）で、DOTの流通量は、約10億トークンです。当初、ポルカドットのソフトウェアでは、その供給に制限を設けることなく、1000万DOTトークンを作成することができました。また、新しいDOTトークンを所定のインフレ率で永続的にリリースすることもできました。最初の1年のインフレ率は10%に及びました。
2020年8月のトークン保有者による投票を受け、トークンの総発行数は、10億に変更されました。DOTトークン1つの評価額が、本来の1,000,000,000,000
から10,000,000,000
に変更されたのです。
ポルカドットの特徴とは？
ポルカドットは、複数のチェーン（パラチェーン）上の複数の取引を同時に処理できる「シャード・マルチチェーン」ネットワークです。この並列処理能力により、ネットワークのスケーラビリティを向上させることができます。また、リレーチェーンとパラチェーンで構成される独自のネットワーク設計により、より安全かつ効率的に取引を行うことができます。例えば、ポルカドットの処理能力は、最大1,000取引/秒(TPS）ですが、ビットコインの処理能力は、わずか7TPS、イーサリアムは30TPSです。
また、ポルカドットのさらなる強みとして、ユーザーはポルカドットのサブストレートフレームワークを使ってカスタムブロックチェーンを作ることができる点が挙げられます。このようなブロックチェーンは、迅速かつ容易に開発できるだけでなく、高い柔軟性と適応性を備えています。さらに、ビットコインやイーサリアムとは異なり、ポルカドットは自動アップグレードが可能で、新しいアップデートやバグ修正のためにフォークを必要としません。
ポルカドットと他のプラットフォーム（例：コスモス、イーサリアム）の比較
多くの暗号資産ファンは、ポルカドットをイーサリアムとの類似性から、「イーサリアム・キラー」と呼んでいます。ポルカドットの設計やアーキテクチャは、イーサリアムの主な欠陥に対処することを目的としたものです。
イーサリアムは現在、市場で2番目に取引高が高い暗号資産です。ポルカドットとイーサリアムはどちらもシャードネットワークを採用しています。しかし、ポルカドットのリレーチェーンは、イーサリアムのビーコンチェーンよりも柔軟で相互運用性に優れています。
ETH 2.0の分散型アプリケーションは、ポルカドットのネットワークに接続できますが、ETH 2.0自体はイーサリアムのネットワークの外で開発されたアプリに接続することができません。ポルカドットの相互運用性の高さは、今後利用を検討しているユーザーにとって魅力的であることは間違いないでしょう。
DOTの特徴とは？
ポルカドットは、相互運用性、優れたスケーラビリティやセキュリティに加え、ステーキングに対して手厚い報酬を提供するなど、魅力的な機能を備えています。一方、ビットコインでは、複雑化するアルゴリズムを解いて1つのブロックをマイニングした人にのみ報酬が支払われます。
さらに、ポルカドットのネットワークでは現在、複数のプロジェクトや機能が開発されており、既に開発済みのものもあります。例えば、ブラウザ拡張ウォレット、クラウドプラットフォーム、様々な種類のブロックエクスプローラーなどがあります。これらのプロジェクトや機能は、ポルカドットの価値、ひいてはDOTの価値を高めることになるはずです。
ポルカドットのガバナンス
ポルカドットのネットワークのガバナンスは、3つのグループによって支えられています。
DOTの保有者
DOTを購入したすべての人は、そのトークンを使ったり、ステーキングしたりしてネットワークに対する変更を提案したり、他の人の変更案を受け入れたり拒否したりすることができます。
評議会
ポルカドットの評議会は、DOTの保有者が選出し、ソフトウェアにどの変更案を導入するかを決定します。また、評議員は変更を提案することができます。評議会による提案は、通常のDOTの保有者の議案よりも少ない投票数で可決されます。
技術委員会
技術委員会は評議員によって選出され、緊急時に特別な提案をすることができます。積極的にポルカドットに協力しているチームは自動的に、技術委員会の一員になります。
全体として、ポルカドットは、DOTの保有者からネットワークの開発者まで、すべての人が発言できる洗練されたガバナンスシステムを採用しています。
DOTの買い方
DOTは、Bybitなどの業界トップクラスの暗号資産取引所から購入することができます。
BybitでDOTを購入する方法
Bybitでは、以下の手順で簡単にDOTを購入できます。
DOTの現物取引ページへ進みます。
ページの左側で取引ペアを選択します。DOTについては、USDT、BTCまたはUSDCを選択して取引することができます。また、DOT3LやDOT3SをUSDTと取引することで、ロングやショートを行うことも可能です。
以下から注文の種類を選んでください。指値注文、成行注文、条件付き注文
指値注文の場合:
「指値」を選択します。
注文価格を入力します。
購入したいDOTの量を入力します。
「DOTを購入する」をクリックします。
入力情報が正しいことを確認したら、「DOTを購入する」をクリックしてください。
ウェブページの「アクティブ」、またはBybitアプリを使用している場合は「注文」で注文の詳細を確認します。
成行注文の場合:
「成行」を選択します。
DOTを購入するために支払ったUSDTの額を入力します。
「DOTを購入する」をクリックします。
入力情報が正しいことを確認したら、「DOTを購入する」をクリックしてください。
「約定」から注文の詳細を確認します。
条件付き注文の場合:
「条件付き」を選択します。
トリガー価格を入力します。
成行価格または指値価格での取引実行を選択します。
成行価格: 注文価格を設定する必要はありません。
指値価格: 注文価格を設定する必要があります。
注文の種類別:
成行購入: DOTを購入するために支払ったUSDTの額を入力します。
指値購入: 購入したいDOTの量を入力します。
「DOTを購入する」をクリックします。
入力情報が正しいことを確認したら、「DOTを購入する」をクリックしてください。
ウェブページでは「条件付き」から、Bybitアプリでは「すべての注文」→「現在の注文」から注文の詳細を確認します。
詳細は、Bybit現物取引ガイドでもご確認いただけます。
DOTの保管方法について
DOTトークンを保存、転送、受信することができるポルカドットのウォレットは、いくつかあります。また、ウォレットの中には、保有者がトークンをステーキングしたり、ポルカドットのネットワークのガバナンスに投票したりできるものもあります。ポルカドットのウォレットは大きく分けて2種類に分類されます。
ホットウォレット
ホットウォレットはインターネットに接続されており、モバイルデバイスやデスクトップ、ノートパソコンなどのコンピュータからアクセスすることができます。マルチチャンネルのポルカドット用ウォレットには、Lunie Wallet、Polkawallet、Ownbit、Trust Walletなどがあります。このうち、PolkaWalletとLunie Walletでは、トークンをステーキングして報酬を得ることもできます。
コールドウォレット
コールドウォレットは、「ハードウェアウォレット」または「オフラインウォレット」と呼ばれることもあり、保有者はトークンをダウンロードし、インターネットでアクセスできない安全な空間に保管することができます。この種類のウォレットには、SafePal Wallet、Parity Signerなどがあります。
つまり、トークンにすぐにアクセスしたい場合は、ホットウォレットを使うと便利です。暗号資産を長期的に保有したい場合は、コールドウォレットを使用するのがよいでしょう。
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